ジェフリー・ディーヴァー新刊 「バーニング・ワイヤー」を読みました
ジェフリー・ディーヴァーの大フアンであり、この人の作品なら全て面白い!
と、言い切っていたわたしですが…最近不調?
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≪以下、ネタバレバレの感想なんでご注意を≫
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まず、冒頭、事件が起こってからすぐに犯人がわかってしまい、最後のどんでん返しが全くどんでん返しでなかった!
パトリシア・コーンウェルしかり。やはり、以前にも登場した犯人が再登場した場合、面白くなくなる!!「ウォッチメイカー」が面白かっただけにとても残念…
また、最後にライムが犯人と対峙する場面で、ライムも犯人もありえないおバカさでがっかり…
本当にネタバレで申し訳ないですが、犯人が仕掛けた盗聴器に「ライムが気がついていない」と思う犯人のまぬけ具合。おかしい。だって今回の犯人の設定は、「完璧で綿密な犯罪を犯せる人物」だったはず。それが、こんなまぬけな思い込みをするなんてありえない
犯人がしかけた盗聴器にライムがきがつかないわけがない。なぜなら、どんな微細物証拠すら完全に分析するライムなのだから、証拠に隠された盗聴器を探せないわけがない。ゆえに、犯人がライムを殺そうとやってきた時に、緊迫感が感じられなかった。絶対にライムの仕掛けた罠だとわかってしまったから
だいたい、自分が部屋にひとりでいることをアピールしすぎてうさんくさすぎた
優位にたった時に犯人がおかすミス(今回の犯人にはない設定のはずだったのに…)「自分の手口を話しすぎる」、を、あのウォッチメイカーがやってのけるし
今回、大した証拠分析もなく、サックスも活躍が少なく、アドバイザー役のサマーズ(だったかな?電力会社の)の役割も中途半端…
また、伏線ででてきた、「自殺幇助団体」と「脊髄センター」。かたや、死を自ら選ぶ手段、かたや動けるかもしれない希望と失敗をはらんだ手術
最後の最後、ライムが脊髄センターに行くくだりを隠し立てたストーリー展開も、これまでのライムの生き方を考えると、バレバレ
以前のストーリーの中で、確かに一度死を望んだライムだったけれど、それを克服したじゃん!
一連の流れの中で、この状況下で、ライムは、改善を望みリスクの高い手術を受ける気にはなっても、自ら死を選択するはずはないと思う。もし「死」が選択肢に入っちゃったとしたら、キャラ設定かわってる!
「バーニング・ワイヤー」は個人的に微妙な作品でした
最近作品をガンガン発表しているみたいだけど、それが原因???
そう思うと、「007白紙の委任状」は悪くなかったかな
ジェフリー・ディーヴァーは本当に最後残された唯一大好きな人なので、これから日本で出版予定の短編集と、今年海外で発表されるライムシリーズに期待!!