Windowsで複数の .gz を一括で解凍できない?WSL+Ubuntuで解決した話
Windows で Linux サーバー由来のファイル(.gz 形式)を扱うと、思った以上に手間取ることがあります。
サーバーから取得したログは、日付ごとにlog_〇〇.gz のようなファイルが大量に並ぶ形式です。
正直なところ、「解凍するだけだろう」と軽く考えていました。
補足しておくと、.gz ファイルは 1つだけであれば、Windows でもダブルクリックして中身を確認できる場合があります。
そのため最初は、「あれ?意外と普通に見られるな」と感じました。
しかし、今回のように .gz ファイルが日付ごとに複数存在するケースになると、状況は一気に変わります。
Windows 11 の標準機能では、.gz ファイルを まとめて一括解凍するための分かりやすい GUI 操作が用意されていません。
ZIP ファイルのように右クリックして「すべて展開」といった操作はできず、PowerShell の tar コマンドを試しても挙動が分かりづらく、なかなか思いどおりにいきませんでした。
つまり問題は、「.gz が解凍できるかどうか」ではなく、「複数の .gz を一括で扱えるかどうか」にありました。
フリーの解凍ソフトを使う手もありましたが、7-Zip の脆弱性の話題もあり、業務用途としては少し気になります。
Windows だけで何とかしようとすればするほど、かえって遠回りになっている感覚が強くなっていきました。
そこでたどり着いたのが Windows Subsystem for Linux(WSL) とUbuntu です。
WSLとは?
WSL(Windows Subsystem for Linux)は、Windows 上で Linux をそのまま動かせる Microsoft 公式の仕組みです。
仮想マシンを用意する必要はなく、Windows の中に Linux 環境が自然に組み込まれるようなイメージです。
WSL 上で Ubuntu を起動すると、Linux サーバーとほぼ同じ感覚でコマンドを使えるようになります。
WSL+Ubuntu のインストール手順
WSL のインストールは、思っていたよりもずっと簡単でした。
次のコマンドを実行しただけです。
wsl –install
これだけで WSL の有効化が始まり、途中で再起動を求められたので、指示どおり Windows を再起動しました。
ただし、この時点ではLinux ディストリビューション(Ubuntu)がまだ入っていませんでした。
WSL を起動しようとすると、「インストールされているディストリビューションがありません」という表示が出たため、あとから Ubuntu を明示的にインストールしました。
wsl –install -d Ubuntu
このコマンドを実行すると Ubuntu のダウンロードとセットアップが始まり、完了後に再起動することで、Ubuntu を起動できるようになりました。
環境によっては wsl –install だけで Ubuntu まで自動的に入る場合もありますが、 あとから Ubuntu を指定してインストールする形になりました。
初回起動時には、Ubuntu 側のユーザー名とパスワードを設定します。
パスワードは入力しても画面に表示されませんが、これは正常な挙動です。
.gz ログが一瞬で解凍できた
Ubuntu が起動したら、Windows 側にあるログファイルのフォルダへ移動します。
cd /mnt/c/Users/ユーザー名/Desktop/フォルダ名
ここでの凡例は次のとおりです。
- ユーザー名:Windows にログインしているユーザー名
- フォルダ名:.gz ファイルを置いている任意のフォルダ
その状態で、次のコマンドを実行しました。
gunzip *.gz
これだけで、.gz ファイルがすべて一瞬で解凍されました。
エラーもなく、余計なオプションも不要です。
解凍されたファイルは、そのまま Windows のエクスプローラーからも確認できます。
WSL の中だけで完結せず、Windows とファイルを共有できる点も非常に便利でした。
WSLで最初につまずいたポイント:cdの書き方
WSL を使い始めて、最初に戸惑ったのが cd コマンドでのフォルダ移動です。
Windows と同じ感覚でパスを書くと、エラーになります。
Windows では次のように書くパスも、
C:\Users\ユーザー名\Desktop\フォルダ名
WSL(Ubuntu)では使えません。
WSL では Windows の C: ドライブが /mnt/c として扱われ、区切り文字も \ ではなく / を使うためです。
正しい書き方は次のとおりです。
cd /mnt/c/Users/ユーザー名/Desktop/フォルダ名
最初は違和感がありますが、
C:\ → /mnt/c
\ → /
と置き換えるだけだと覚えると、混乱せずに使えるようになります。
なぜWSLを使うのが正解だったのか
今回の経験を通して感じたのは、Linux 由来のファイルを、無理に Windows 流で処理しようとしない方がよい
ということです。
.gz や .tar.gz、サーバーログといったものは、Linux の世界ではごく当たり前の存在です。
WSL を使えば、その「当たり前」を Windows 上でもそのまま再現できます。
また、フリーソフトに頼らず、Microsoft 公式機能だけで完結できる点も、業務用途では大きな安心材料になります。
まとめ
Windows で複数の .gz を一括で扱えるかどうかに悩んでいる場合、遠回りせず、最初から WSL+Ubuntu を使うのが一番きれいで確実な解決策でした。
一度きりの作業であれば解凍ツールでも対応できますが、今後もサーバーやログに関わるのであれば、WSL は確実に役立ちます。
Linux で作られたものは、Linux として扱う。
今回たどり着いた答えは、とてもシンプルでした。




